秋田県大仙市の保育園で30日、園児が高校生と一緒に野菜の苗や種を植えた。これは高校生の研究の一環で、土に秘密が隠されている。 大仙市のかえで保育園。園児と大曲農業高校の生徒が、園内の畑にサツマイモや花の苗を植えた。 「もっと大きく育ててあげれば花も喜ぶんだよ」と園児たちに話しかける高校生。 園児は「野菜の根っことか、花植えて楽しかった」と笑顔を見せた。 実はこの場所、つい先日までは「畑」ではなかった。園の砂地に高校生が堆肥を混ぜて耕し、畑を作り上げた。 使った堆肥は、その名も「カブトムシ堆肥」。秋田県横手市の農業法人が、カブトムシのふんなどから作ったものだ。シイタケを収穫した後に残る土台などを、カブトムシの幼虫の餌にして育てることで生み出した。 2022年、大曲農業高校がこの堆肥でホウレンソウを作った結果、無農薬での栽培に比べ収穫量が2割増えた上に、葉の色や厚みが増したという。 生徒たちが今回取り組むのは新たな研究。砂地に堆肥を混ぜることで、どの程度野菜が育つのかを調べる。 園児たちは「大きくなぁ~れ、大きくなぁ~れ」と、植えた苗の成長を応援することで研究を後押し。 大曲農業高校の生徒:「ヘラクレスオオカブトのふんのおかげで収量が増えたので、収穫したものをジェラートにして、いろいろな人に、使えるということで広めていきたい」 植えた野菜は、生徒たちが収穫量や品質を調べるほか、ジェラートに加工して販売する予定。